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  • 姿勢改善・コンディショニング

ピラティスと筋トレの違いとは?トレーニーがピラティスをやるべき3つの理由

「筋トレを続けているけれど、重量が伸び悩んでいる」
「筋肉はついたけれど、身体が硬くて動きにくい」
「最近、腰や関節の怪我が怖い」

ジムで日々トレーニングに励んでいる方で、このような悩みをお持ちではないでしょうか。

いま必要なのは、さらなる高重量のトレーニングではなく「ピラティス」かもしれません。

じつは、ピラティスこそ筋トレの質を劇的に高め、理想の肉体へ最短で近づくための「最強のブースター」だからです。

この記事では、解剖学や運動生理学の視点から「ピラティスと筋トレの決定的な違い」を解説し、なぜ筋トレ経験者にこそピラティスがおすすめなのかをご紹介します。

これを読めば、あなたのトレーニングの質が変わり、壁を突破するきっかけがつかめるはずです。

ピラティスと筋トレ、3つの違い

ピラティスと筋トレの決定的な違いは以下の3つです。

  • 目的
  • 鍛えられる部位(ターゲット)
  • 呼吸法

それぞれの違いについて、詳しくみていきましょう。

ピラティスと筋トレ、目的の違い

ピラティスと筋トレは、そもそも誕生した背景と目的が異なります。

  • ピラティス(身体のコントロール)
    もともとは負傷兵のリハビリとして開発されました。「コントロロジー(制御学)」とも呼ばれ、「怪我をせず、身体を機能的に使いこなすこと」が目的です。
  • 筋トレ(筋肉の肥大)
    古代からの「力の証明」やボディビルが起源です。筋肉を破壊し、修復させることで「筋肉を大きく強くすること」が目的です。

つまり、ピラティスは「身体の操縦方法」を学ぶものであり、筋トレは「エンジンの出力」を上げるものといえるでしょう。

ピラティスと筋トレ、鍛えられる部位の違い

鍛えられる筋肉の部位(ターゲット)も異なります。

わかりやすく「車」にたとえて比較してみましょう。

特徴筋トレ(アウターマッスル)ピラティス(インナーマッスル)
主な部位大胸筋、広背筋などの表層筋腹横筋、骨盤底筋などの深層筋
車の役割エンジンシャーシ(フレーム)、サスペンション
効果パワー出力、見た目の迫力姿勢安定、関節の保護、動作の質
鍛え方重い負荷で限界まで追い込む正しい呼吸と動きで脳に記憶させる

筋トレばかりおこない、ピラティス(インナーマッスルの強化)をおろそかにするのは、「F1カーのエンジンを軽自動車のフレームに積んでいる」ようなものです。

パワーがありすぎると、フレームである関節や骨格が耐えきれずに故障(怪我)してしまいます。

ピラティスと筋トレ、呼吸法の違い

トレーニング中の「呼吸」においても、両者には大きな違いがあります。

  • 筋トレ(止める/吐く)
    高重量を挙げるとき、息を止めて(怒責)腹圧を最大化させることがあります。瞬発的なパワーを出せますが、血圧上昇のリスクもあります。
  • ピラティス(ラテラル胸式呼吸)
    お腹を薄くしたまま、肋骨を横に広げるように呼吸します。

ピラティスの呼吸法を習得すると、体幹(コア)をガチっと安定させたまま動きつづけるスタミナと集中力が養われます。

これは、スクワットやデッドリフトなどの高重量トレーニングをおこなう際にも、腰を守るための重要なスキルとなります。

筋トレ経験者がピラティスを行う3つのメリット

筋トレ経験者がピラティスを行う主なメリットは以下の3つです。

  • フォームが安定し重量が伸びる
  • 身体のサビが取れ怪我が減る
  • 腹筋が引き締まり見た目が変わる

それぞれ詳しく解説します。

フォームが安定し重量が伸びる

ピラティスをおこなうと、筋トレの重量アップが期待できます。

なぜなら、高重量を扱うときに不可欠な「土台の安定性」が手に入るからです。

たとえば、ベンチプレスで重量が伸びない原因のひとつに、肩甲骨の不安定さがあります。

ピラティスでインナーマッスル(腹横筋や前鋸筋など)を強化し、骨格を正しい位置に保つ能力がつくと、フォームが劇的に安定します。

「ブレない土台」ができれば、アウターマッスルはもっと大きな力を発揮できるようになります。

結果として、停滞していた重量の壁を突破できるでしょう。

身体のサビが取れ怪我が減る

ピラティスは、身体のメンテナンスとしても非常に有効です。

筋トレだけをつづけていると、どうしても筋肉が固まり、関節の可動域が狭くなりがちです。

ピラティスでは、背骨をひとつずつ動かすような繊細な動き(アーティキュレーション)をおこないます。

これにより、硬くなった筋肉をほぐし、関節の動きを滑らかにする「潤滑油」のような役割を果たします。

怪我で長期間トレーニングができなくなるのは、トレーニーにとって最大のストレスでしょう。

長くトレーニングをつづけるためにも、ピラティスによるメンテナンスは必須といえます。

腹筋が引き締まり見た目が変わる

「腹筋運動をしているのに、お腹がポッコリしている」

このような経験はありませんか。

それは、インナーマッスルが緩んで内臓が下がっていることが原因かもしれません。

ピラティスは「天然のコルセット」と呼ばれる腹横筋を重点的に鍛えます。

内臓を正しい位置に戻す効果があるため、ウエストを物理的に細く引き締めることが可能です。

シックスパック(腹直筋)を鍛えるだけでなく、お腹を内側から引き締めることで、より美しくたくましい逆三角形のシルエットが手に入ります。

ピラティスと筋トレの組み合わせ方

「筋トレかピラティスか」を選ぶ必要はありません。

両者を組み合わせることで、最強の肉体を作ることができます。

効果的なスケジュールの組み方をご紹介します。

実施する頻度の目安

それぞれのトレーニングの性質に合わせて、以下の頻度を目安にしてください。

  • 筋トレ:週2〜3回(部位ごと)
    筋肉の修復(超回復)が必要なため、同じ部位を毎日鍛えるのは避けましょう。
  • ピラティス:毎日でもOK
    脳神経系のトレーニングであり、負荷も調整できるため、毎日おこなっても問題ありません。むしろ頻度が高いほど姿勢が良くなります。

スケジュールの組み方

現実的にジムとピラティスの両立が難しい場合は、以下のスケジュールがおすすめです。

  • 筋トレのオフ日(休息日)におこなう
    筋肉痛の回復を促しながら、身体のメンテナンスとしてピラティスをおこないます。アクティブレスト(積極的休養)として最適です。
  • 筋トレ前のウォーミングアップとしておこなう
    ピラティスでコアのスイッチ(腹圧の入力)を入れてからウェイトを持つと、驚くほど身体が軽く動きます。

ご自身のライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で取り入れてみてください。

まとめ

本記事では、ピラティスと筋トレの違いと、筋トレ経験者がピラティスを取り入れるべき理由について解説しました。

重要なポイントをまとめます。

  • 目的の違い:筋トレは「エンジンの出力アップ」、ピラティスは「操縦技術の向上」。
  • 相乗効果:土台が安定することで、筋トレの重量が伸び、怪我が減る。
  • 見た目の変化:インナーマッスルが強化され、ウエストが引き締まる。

もしあなたが、いまの身体に「硬さ」や「限界」を感じているなら、それは「筋トレをやめるどき」ではなく「ピラティスを始めるとき」です。

自分の身体を思いどおりにコントロールできる知性と、それを支える強靭な筋肉。

この2つが揃ってはじめて、理想のボディメイクは完成します。

まずは近くのスタジオで、その違いを体感してみてください。

あなたのトレーニングライフが、間違いなくレベルアップするはずです。

ピラティスとヨガの違いについては、ピラティスとは?初心者でもわかる効果とヨガとの違いを徹底解説でご紹介していますのであわせてご覧ください。