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運動嫌いでもやせる!スクワットを有酸素運動にして脂肪を燃やす方法

「ダイエットのために運動が必要なのは分かっている。でも、辛い運動は続かない…」

多くの方が抱えるこの悩みを解決するのが、自宅で手軽にできる「スクワット」です。

実はスクワットは、やり方を少し変えるだけで、ウォーキングやジョギングのような脂肪燃焼効果の高い有酸素運動に変わります。

この記事では、運動が苦手な方でも実践できる、スクワットを脂肪燃焼マシンに変える具体的な方法を解説します。

スクワットは辛い筋トレと思う必要はありません。テレビを見ながらでもできる、新しいダイエット法を手に入れましょう。

スクワットは有酸素運動?ポイントは運動強度

スクワットは、そのやり方次第で、脂肪を燃やす「有酸素運動」と、筋肉を鍛える「無酸素運動」のどちらにもなり得ます。

なぜなら、運動の種類は「強度(負荷)」と「継続時間」によって決まるからです。

軽い負荷の運動を長く続ければ、体は酸素と脂肪をエネルギーとして使う有酸素運動になり、重い負荷の運動を短時間で行えば、糖をエネルギー源とする無酸素運動になります。

例えば、器具を使わず自分の体重だけで、20回、30回とリズミカルにスクワットを続けると、心拍数が上がり、脂肪が燃えやすい有酸素運動になります。これはウォーキングやジョギングに近い状態です。

一方で、重いバーベルを担ぐなどして、数回で限界が来るような高い負荷で行うスクワットは、瞬発的に大きな力を出すため、筋肉を増強する無酸素運動(筋トレ)になります。

このように、スクワットは負荷の掛け方を調整することで、ダイエット目的の有酸素運動としても、筋力アップ目的の無酸素運動としても活用できる、非常に効率的なトレーニングなのです。

スクワットを有酸素運動にする方法

スクワットを有酸素運動に変える方法は、次の3つです。

方法1:負荷を軽くする

有酸素運動は、長時間続けることが基本です。そのためには、一つ一つの動作の負荷を軽くし、筋肉がすぐに疲れないように調整します。

  • 自重で行う
    重りは一切不要です。自分の体重だけで十分な負荷になります。
  • 浅くしゃがむ
    太ももが床と平行になるまで深くしゃがむ必要はありません。お尻を軽く落とす程度の「ハーフスクワット」で実践します。これにより、筋肉の負担が減り、長く動き続けられます。

方法2:回数を多く、テンポよく行う

軽い負荷の代わりに、回数を増やして運動量を確保します。そして、一定のペースで動き続けることが脂肪燃焼の鍵です。

  • 回数の目安: まずは1セット20回を目指しましょう。慣れたら30回、40回と増やします。
  • テンポを意識: 「1、2で下がり、3、4で上がる」のように、心の中でリズムを刻みます。止まらずに繰り返すことで心拍数が安定し、脂肪が燃えやすい状態を維持できます。

方法3:休憩時間(インターバル)を短くする

セット間の休憩は、心拍数を下げすぎないように短くします。

  • インターバルの目安
    30秒〜1分
  • 目的
    脂肪燃焼モードを維持するため

筋トレのように数分休むと、心拍数が元に戻ってしまいます。「少し息が整う程度」の短い休憩で次のセットに移り、運動効果を持続させましょう。

有酸素運動になるスクワットのやり方

それでは、脂肪燃焼に特化した「有酸素スクワット」の正しいやり方を解説します。フォームは効果と安全に直結するため、しっかり確認しましょう。

スクワットの基本的なフォーム

まず、全てのスクワットの土台となる基本フォームを身につけます。鏡の前で確認しながら行うのがおすすめです。

  • 足の幅: 肩幅程度に開きます。
  • つま先の向き: 少しだけ外側に向けます(約30度)。
  • 姿勢: 胸を張り、背筋をまっすぐ伸ばします。目線は正面です。
  • 膝の向き: しゃがむ際、膝とつま先が同じ方向を向くようにします。膝が内側に入るのはNGです。
  • お尻の動き: 椅子に座るイメージで、お尻を後ろに突き出しながら腰を落とします。

脂肪燃焼スクワットの正しい手順

  1. スタート: 足を肩幅に開き、背筋を伸ばして腕を前に出します。
  2. 下ろす: 息を吸いながら、少し腰を落とします。膝がつま先より前に出ないよう注意します。
  3. しゃがむ深さ: 太ももが床と平行になる手前の、浅い位置で止めます。
  4. 上がる: 息を吐きながら、元の姿勢に戻ります。膝は伸ばしきらず、少し曲げた状態を保ちます。
  5. 繰り返す: この動作を、止まらずに20回繰り返します。

まずは1セットから始め、30秒の休憩を挟んで3セットを目標にしましょう。物足りなければ、ワイドスクワットなど他のバリエーションを取り入れると、飽きずに継続できます。

スクワットを有酸素運動にして脂肪を燃焼させるコツ

有酸素スクワットの効果を最大化する4つのコツを紹介します。

コツ1:呼吸を止めない

有酸素運動では、酸素を体に取り込むことが不可欠です。絶対に呼吸を止めないでください。

  • 基本の呼吸法:下ろすときに吸い、上がるときに吐く

このリズムを意識すると、自然と深く呼吸でき、脂肪燃焼が促進されます。

コツ2:合計時間で考える(細切れ運動でOK!)

以前は「脂肪が燃え始めるのは20分以上連続した運動から」と言われていましたが、現在では運動時間は1日の合計で考えれば良いことがわかっています。

例えば、10分の運動を1日に3回行っても、30分連続で運動するのとほぼ同じ脂肪燃焼効果が得られます。

これなら、まとまった時間が取れない忙しい方でも無理なく実践可能です。

「朝起きて10分」「テレビのCM中に5分」「寝る前に10分」など、生活の隙間時間を見つけて取り組みましょう。1日の合計運動時間が20分以上になることを目標に、まずは合計5分からで大丈夫です。

コツ3:食事管理も組み合わせる

ダイエットの原則は「消費カロリー > 摂取カロリー」です。運動だけで痩せるのは難しく、食事管理と組み合わせることで初めて効果が出ます。

普段の食事から少しだけお菓子やジュースを減らす意識を持ちましょう。また、筋肉の材料となるタンパク質(肉、魚、大豆製品など)をしっかり摂ると、痩せやすい体になります。

コツ4:毎日少しずつでも継続する

最も大切なのは、継続です。「今日は合計10分だけ」でも構いません。ゼロにせず、毎日体を動かす習慣をつけましょう。

「歯磨きの後にスクワット1セット」のように、毎日の生活に組み込むと習慣化しやすくなります。

スクワットを有酸素運動として行うときの3つの注意点

安全に続けるために、以下の3つの注意点を必ず守りましょう。

注意点1:膝や腰に痛みがある場合は無理しない

運動中に痛みを感じたら、それは体からの危険信号です。すぐに中止してください。痛みを我慢して続けると、怪我につながります。フォームを見直すか、痛みが続くなら専門医に相談しましょう。

注意点2:正しいフォームを最優先する

疲れてくるとフォームは崩れがちです。しかし、間違ったフォームでは効果がないばかりか、怪我のリスクを高めます。常に「回数よりも質」を意識し、一回一回丁寧に行いましょう。

注意点3:最初から頑張りすぎない

初日の頑張りすぎは、三日坊主の元です。激しい筋肉痛で「運動はやっぱり嫌だ」とならないよう、最初は「少し物足りない」と感じるくらいの強度から始め、徐々にレベルアップしていきましょう。

まとめ:スクワットを有酸素運動にして毎日脂肪を燃焼させよう

スクワットは、やり方を変えるだけで、運動嫌いな方でも続けられる優れた脂肪燃焼運動になります。

  • ポイント: 「低負荷・高回数・短インターバル」
  • 方法: 自重で浅く、20回以上をテンポよく繰り返す
  • コツ: 細切れ時間でも効果あり! 呼吸を止めず、毎日継続する
  • 注意: 正しいフォームを最優先し、無理はしない

特別な道具も場所も、まとまった時間も必要ありません。

この記事を読んだ今、その場で10回だけ試してみませんか。生活の隙間時間を使ったその小さな一歩が、あなたの体を変える大きなきっかけになるはずです。